ともに社員が語る相続専門税理士法人の仕事とは?座談会レポート

みなさんは税理士法人の仕事がどんなものかご存知ですか?

こんにちは、税理士法人ともに編集部ライターの佐藤まり子です。

本日は、税理士法人ともに社員のみなさまにお集まりいただき、お仕事内容や社内の雰囲気について、座談会形式で自由に語っていただきました。

・相続専門の税理士法人の仕事ってどんなものなの?
・税理士法人ともにではどんな人が働いているの?
・ともにオフィス内の雰囲気はどんな感じなの?


といったことを知りたい方に参考になる内容です。ぜひ早めにお読みください。

座談会に参加したのは、ポジションもバックグラウンドも年齢も異なる社員4名と代表社員税理士の入江康二さんの合計5名。

それでは聞いていきましょう。

バカ正直すぎる会社と言われました

――入江さんは面接に来られた方に、面白いことを言われたそうですね。

代表社員税理士の入江です。(以下入江)

はい、最近面接させていただいた方なのですが、その方が弊社採用ページを見た第一印象が

「この会社は、なぜこんなにバカ正直に何でもかんでも公開しているのだろう?」

ということだったんです(笑)。しかし逆にこうも思われたそうです。

「書かなくてもいいような、こんなことまでバカ正直に書く会社なら、むしろ信頼できるかもしれない。」と。

その判断の結果、面接にお越しになり、今は楽しくお仕事されています。

入社前と入社後のギャップが少ない会社

――鎌田さんはいかがですか?

こんにちは、社員税理士の鎌田です。(以下鎌田)

鎌田:求人情報を見て入社された他の方も入社前と後のギャップがないです。むしろ入社した後のほうが会社に対する印象が良くなっているかもしれません。

これって意外と珍しいパターンで、一般的には逆のケースの方が多いですよね。採用ページ見るとめちゃくちゃ素晴らしい良いことが書いてあるのに、実際に中で働いている立場で見ると、え、実態と違うよ‥みたいな。本当にこんないい会社だったらみんなやめてないでしょ、と思ったりします(笑)。

――嘘にならない範囲で、ぎりぎりまで印象を良さそうに突きつめて書くことって多いですよね。

入江:嘘をついたり誇張表現をすると後で大変です。だから、僕らはそういうのはやりません。

バラ色のイメージを見せた上でスタートし、実際の内容がそれを下回ると不信感が生まれます。そうして生まれたギャップを埋めるのは大変です。

そんなことになるぐらいなら、かっこ悪くてもありのままの姿を見せたほうが、わかってくれる方だけが来られて、いい感じで回っていくと考えています。実際に辞める人は少ないんですよ。

社員行政書士の佐藤靖宜です。(以下佐藤靖)
佐藤さんのお仕事内容はこちらで詳しく読めます

佐藤靖:やはりみなさん、あまりギャップを感じていないのかな、と思います。なにしろ、代表が面接の段階からものすごくたくさんしゃべりますので、入社前に得られる情報量がべらぼうに多い(笑)。

僕も他社から来ましたがギャップはないですね。他の方の意見を聞いても、むしろ入社後のほうがイメージが良いという方が多数派ですし、私も同感です。

会計事務所のイメージを裏切る明るい雰囲気

入江:初めて来られる方によく言われるのが、「会計事務所のイメージと違う!!」「会計事務所ってこんな感じなんですか?」ということです。

他の会計事務所は多分、その方がお持ちのイメージどおりでしょう。でもうちは違っていて非常に明るい雰囲気です。会計事務所のなかでは少数派でしょう。

鎌田:会計事務所のスタイルは、所長税理士の先生が1人で、その先生を補佐するパートスタッフのような方が1人か2人、というのが多数派だと思います。また税理士自体が「先生、先生」している人が多いですね。

入江:良くも悪くも、代表(トップ)のカラーは事務所に色濃くでますね。僕が、言われないとサンダルで事務所に来ちゃうようなラフなタイプなんで、事務所全体も引っ張られてるんだと思います。

佐藤靖:ですね(笑)

入江:ちょっとふざけた面がある中で、仕事ひとつひとつに対しては、真剣に向き合うことを大事にしています。そういった、会社のコアとも言えるポイントを、資産税アシスタントの佐藤祐哉くんのような、アルバイトのポジションの人までが自然に意識している。そこが我々の強みです。

佐藤祐哉です。税理士法人ともにでアルバイト中です。資産税部でアシスタントリーダーを担っています。

入江:そんな風に感じてもらえるのは、取りも直さず現在の主力メンバーが実践する姿を日々見ているからなんだと思います。

ちょっと恥ずかしい‥でも、ともにでの経験は本当に自分にとって大きな学びになっています。

入江:一般的に税理士は硬いカラーの人が多いから、会計事務所がこういう明るい感じになることは少ないでしょう。

負担を分散し誰か1人に苦労を押しつけない

――残業はありますか?

鎌田:まず結論から言うと、よほどの事態が生じない限り残業はありません、というかあり得ません。これを説明するには、私たちの社内業務に関する基本的な考え方である「オペレーション業務は作業の連続に過ぎない」ということを理解いただく必要があります。

仕事を依頼する側にとっては、案件を「いわゆる仕事のデキる担当者」に、よろしくね、と全面的に任せてしまうのが一番ラクです。はっきり言ってこういうやり方の事務所が圧倒的多数です。

しかしこのやり方では「デキる担当者」に、仕事が集中してしまいます。その結果、過剰残業ならまだマシで、デキる担当者が病気になってしまうケースも少なくありません。

そこで私たちは、オペレーション業務を極限まで分解し、細かい作業タスクに落とし込みます。

入江:資産税業務の重要な仕事の1つ、「土地評価業務」を例にとって解説してみましょう。土地評価業務は、精緻な評価額を算出するとなると非常に難易度が高いです。

しかし「評価に必要な資料の収集・整理」「地図等の図面の作成」「評価明細書への入力」と細かく切り分ければ、1つ1つのタスクはシンプルな作業です。作業が単純になれば、担当者の熟練度が低くても、何なら未経験の新人でもやれる仕事になります。

仕事を依頼する側にとって、こうした依頼の仕方は、面倒でアタマも使います。しかし初めに充分に手をかけ、手間のかかる段階を乗り越えれば、未経験の新人ですら即戦力に変わります。さらに仕事をするごとにどんどんレベルアップし、経験値の低いスタッフが、業務を通じて「デキる担当者」に変身するというわけです。

どのスタッフが仕事をしても、同じ高品質のものが完成する仕組みの出来上がりです。この仕組みにより、事務所メンバー全員が大事な戦力になり、また当人も「自分は役に立っている」と感じることができます。

自己肯定感や自己効力感が上がり、事務所の雰囲気が良くなることは言うまでもありません。仕事自体は誰でもできる仕事なので、期限さえ決めておけば残業になることが理論上あり得ないことになります。

こうした業務フローを確立できたのは、士業事務所未経験者がメンバーの半数在籍し、かつ管理職の半分も彼らが占めているからでしょう。僕とか鎌田君などの税理士だけの事務所だったら「アルバイトの祐哉君を成長させてアシスタントリーダーに」なんて発想は、天地がひっくり返ってもなかったと思うので(笑)

短所を補うより長所を伸ばしたい

佐藤靖:うちの事務所は、人の長所を生かしてますよね。短所を補うよりは長所を活かす、というやり方です。

鎌田:そういうところはありますね。

入江:自慢にもなりませんけど、代表の私は、事務能力がそんなに高いほうじゃないんです(笑)。一方で、営業・折衝力は日本中の税理士のトップ5には余裕で入れる自信があります。物事の本質をとらえる能力も高いと思っていて、だからこそ、ある程度の高いリスクをとっても安定した組織運営ができているのでしょう。

こうした実績や将来への期待が、私の今のこういう立ち位置と言えるかもしれません。逆に鎌田君を筆頭とした主力メンバーは総じて実務能力が高く、非常にバランスの良い組織だと思っています。

佐藤靖:私は、人というものは完璧ではなく、100点パーフェクトの人はいないと考えています。だからこそ、組織と環境の力で、それぞれのメンバーが120%の能力を発揮できるようにしたいんです。うちは、みんなが働きやすい環境を全員で作っています。

生活とプライベートの安定が高クオリティな仕事の素になる

――入江:クオリティの高い仕事をするためには、土台となる個々人の生活やプライベートが大事という考え方が根底にあります。

だから私は、みんなの家族や、家族の生活を結構気にします。プライベート部分の土台がしっかりすることで、仕事でいいパフォーマンスが出せるんです。

お客様は大事な家族を亡くされて間もない状態なので、精神的に不安定になられている方も中にはいらっしゃいます。寄り添うべき場面で寄り添い、一方、言うべき部分でしっかりと考えを伝える必要もあるため、担当者の精神面のバランスはめちゃくちゃ大事だと考えています。

――鎌田:実は、私たちのような士業の世界には「ただでもいいから勉強したい」という方が一定数います。税理士、会計士、弁護士を目指す人にとって、実際に士業事務所の現場を体験することには、大きな魅力があります。そうした「とにかく学びたい」気持ちを悪用する人がいるんですよね。

――いわゆる”やりがいの搾取”ですね。

入江:搾取みたいなことをすると、短期的には稼げるかもしれないですが、長い目で見ると誰も得をしません。だから僕らは絶対やらないです。

とはいえ季節性の繁忙期は存在します。だから時間に融通が効きそうな祐哉くんみたいなメンバーに、事前に「確定申告時期の1〜3月は多めに入ってね、頼むね」とお願いすることはあります。

そうしたお願いをする場合も、前倒しできる業務はできる限り先にやって、負担をならしくおくといった対策は打っています。

税理士報酬は決して安く設定しない

―― 税理士報酬の決め方も、ともにならではの独自のポリシーとモットーをお持ちですよね?

入江:お見積書をお出しした際に、「高くないですか?」といった質問をいただくことがあります。そのときは「価格だけにこだわれば私たちより安い税理士はきっと見つかります。でも本当にそれで良いですか?」と逆に質問します。

――安い価格には、理由がありますよね?

入江:はい、価格が安いことには、必ず理由があります。慈善事業ではありませんから、サービスや商品の価格が安いなら、必ずどこかを省略していると考えることが普通です。

弊社の場合、サービスクオリティを落とさないために優秀な人材にきちんと給料を支払っています。またシステム開発への投資も惜しみません。これらの投資は、最終的にお客様が受け取る圧倒的なサービス品質として実を結びます。

ですので、報酬は決して安くはないと思います。HPで公開しているお客様の声でも、『クオリティが高い』というお褒めの言葉は多くありますが、『価格が安い』というご感想は1つもありません。

ただし、決して高すぎる報酬ではないと断言します。その理由は、必要以上の利益を私たちは求めないからです。

――必要以上の利益を求めない、とはどういうことでしょうか?

別の言い方をすると「分相応」となるでしょうか。お客様が受けとるサービスに見合った報酬だけを受け取り、それより高くも低くもしないということです。この「分相応」をわきまえていることが、事業と成長を継続できている秘訣であると、私たち自身がよく理解しています。

ここまで申し上げると、ほぼ全てのお客様がご提示した税理士報酬に心から納得してご依頼くださいます。

報酬を安く設定することは、仕事をするメンバーにとってもマイナスです。彼らを卑屈な気持ちにさせかねません。しかし報酬が適正なら、緊張感をもって業務にあたることになり、良いパフォーマンスや個人の成長につながるというわけです。こうした頑張りが継続できれば、最終的に給与面にも反映される仕組みになっており、やりがいはあると思います。

働きやすさの秘密は柔軟な勤務体系にあり

――勤務形態はどういった感じで決められていますか?週に何回とか、フルタイムか、パートタイムか、といった形でしょうか。

入江:平日週3日くらいの方もいらっしゃれば土日を中心にアルバイトしたい、という方・・・人によって全然違いますね。

――そうすると、みなさん働きやすいと感じておられるのでしょうか?

鎌田:そうですね、たとえば「今日、子供の学校から呼び出しがあったので…」みたいな理由で急に休むことになっても「おー、全然いいですよ」みたいな具合になります。

入江:先ほどもお話させて頂いたとおり、私たちにはオペレーション=作業の連続という考え方が根底にあります。ですので、〇〇さんしかできない、という仕事がありません。会計事務所では珍しい、というかこういった仕事の進め方をしている事務所って他にあるのかな?というのが正直な感想です。

――働きやすさの秘密ですね。急な予定変更でも気兼ねせず休める。

佐藤靖:子どもが風邪引くなんてのは、よくあることですからね。

田中:本当にありがたいです。

資産税アシスタントでパート勤務の田中です。

――パートの方だけでなく、正社員、税理士も同じ待遇ですか?

鎌田:はい、同じです。お客様との調整がつきさえすれば大丈夫です。「今日10時からお客様とアポ入ってるんだけど休みます」では困っちゃいますよね。お客様に連絡してリスケするなり、代わりに誰かに行ってもらうなどの調整ができれば全く問題ないことです。

入江:主担当以上は、自分で勝手にやってくださいね、という感じです。11時定時出社のメンバーもいます。

――アシスタントの田中さんは、ともにさんの環境で働いていることで、実際に助けられたことがありますか?

田中:そうですね、子どもの学校の都合で、急に親が学校に行かなくてはいけないときがあって、「急ですがお休みしたいんですが・・・」と恐る恐る言い出したことがあったんです。

急なことにも関わらず、「大丈夫ですよ〜」と優しく対応していただいて、ほっとしたことがあります。

以前はそのような状況だと「え?」という顔を向けられたこともあり、なかなか言い出しにくかったです。

子育てしながらともにで働く資産税アシスタントの田中さん

そんな風に助けていただいているので、他の方がお子さんがお熱で今日は出れません、というときは、かわりに私が頑張ろう!と思えたりします。持ちつ持たれつです。

――素敵ですね。

代表自身が共働きで子育て世代である

入江:私自身が共働きで、子育てしながら仕事してきています。だから、事務所を設立するときに、社内のどんなポジションの人でも、融通が効くような仕組みを作りました。

子育て世代の入江代表

採用させていただく方は、そういった基本の考え方に理解・共感し、ご協力いただけるということを前提に事務所との相性で決定します。ポイントは次の4つの要素をお持ちかどうかです。

・素直である
・胆力がある
・感謝の気持ちがある
・社内の雰囲気に馴染む

鎌田:この4要素のうち2つ以上あてはまる方なら、どなたでも大歓迎です。